宇都宮特集 栃木県宇都宮市
 
▲石の階段を降りる
■広大な地下空間
大谷石の特徴は、石の重量が軽いと話しましたが、石が柔らかいので加工も容易。これは砂や火山灰などの堆積物が海中に沈殿して固まったものだからだそうで、この階段を降りると、その堆積層の厚さを実感します。これだけの石の空間、さぞ響くと思いきや、石が柔らかいせいか響きは意外に少なかった様に感じます。勿論無響音室ではないので響かないわけではありませんが、石にしては見事なほど響きが少なく静かなのです。

▲奥には広大な空間が…


 階段の先に広い空間が顔を見せます。それはあまりに広い空間なのでストロボが効かないほどです。

  鍾乳洞などではかなりの狭さを感じ、冷えて湿気が高く嫌う方も多のではないかと感じますが、ここ「大谷石の地下採掘場」は全く違い、空気が乾いており居心地は全然別物。かなりよいと感じました。
 この地下採掘場の広さは東京ドームがまるごと1つ入ってしまうほどの大きさだそうで、それはすばらしく広大です。さながら地下帝国と言ったところでしょうか。 この中は電球だけの灯かりで暗く、目で見てもその暗さが実感できます。広がる空間。その手前まで降りてみてびっくり。
▲広大な地下空間。左下に見えるのは人です。
 残念ながらこのような写真、フラッシュでは全く写りません。カメラ付きフィルムではまず無理ということです。実験のためにフラッシュによる撮影とバルブによる撮影で写してみましたのでご確認を。左の写真がバルブ(5秒)そのままシャッターが開いていますので、動いている人がブレて透明人間みたいになっていますね。
  シャッターを押す手でブレますので、勿論カメラは手持ちでなく、壁やポールに固定しています。こんな時には絶対三脚が必要ですね。右側はフラッシュをONにしたもののハッキリ言って光量が足りず写っていません。まあ、ですが、普通はこんなもんです
▲バルブ(夜間撮影モード) ▲ストロボ使用(一般)
 近くに被写体があって(誰かが居て)、それを綺麗に、そして遠景も左の写真のように撮りたいのであれば、デジカメを夜間撮影モードやバルブにし、カメラが動かない様に固定してから、撮影のときに一緒にストロボを使用すると近くの被写体も灯かりを受けて結構きれいに撮影できます。ついでにピントも手動で合わせておいたほうがいいですね。この暗さではピントが合わないカメラもありますので。
  夜間撮影モードでフラッシュが出来ないときには、シャッターが開いているときに友達のデジカメでストロボを焚いてもらうといいでしょう。そして最後に確認を忘れずに。
  ですが、こんなときでも手軽に「出来あがりの写真」が確認できるデジカメは、とても便利ですね。
■神殿へ…
 地下採掘場の奥深く、平らで広い空間があります。その素晴らしさは地下神殿と言いたくなるほどです。この写真に写った人の大きさを見ていただければその大きさがわかると思います。上にかかる力をこの柱で支えるのでしょうか。この柱は中央に鎮座し、その周りに写真のような空間があります。ちいさなイベントスペース、舞台としてもいいような空間ですね。
▲神秘的な石の柱
この大谷石採掘場には、手掘りと機械掘りの両方の跡があります。正確に削り出す機械掘りとその跡が芸術的な手掘り。その味は随所に現れます。
 機械化になる前の手彫りでは、つるはしを使った掘り方が一般的でした。石は柔らかいとはいえ、この手掘り50cmx30cmx90cmの石を一人1日10本を掘るのだそうで、やはり生産量は少なかった様です。
 運び出された石は、「運び出し人」と呼ばれる人が背負って運び出したのだとか。石として軽いとはいえ、このときの重さは約70kg.重い石では140kgを担ぐのですから、昔の人は剛力の持ち主の様で…。
▲鳥の羽のような結晶

 そこに昭和27年頃から機械化が始まり、35年には完全に機械化へ移行。同じ石を一人50本の採掘となったようです。採掘された石はモーター・ウインチで引っ張り上げトラックや貨車に積み込まれていました。現在の輸送はトラックが基本ですね。

右の写真は、電球の近くで見られた鳥の羽のような自然の造型物です。大谷石から染み出した成分が結晶になって固まったんでしょうか。すばらしく綺麗で写真を見るとふわふわした印象を持ちますが、その実とてももろくて触ると粉のようになってしまいます。しかし、この造形物、このようになるのに時間が相当かかりそうです。

今この空間は、石切の役目を終え、映画や特撮でも使用されているのだそうで、また、音楽などのイベントも行われている様です。なかなか素晴らしい空間ですから、それだけ需要も多くくなりますね。

 そんな事を感じながら、我々は地下採掘場を出て地上へ…
 

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