馬路村特集 高知県安芸郡馬路村
 
■不便だからこそいいのかもしれない
 馬路村には実は鉄道があります。「あった」と言ったほうがいいのかもしれませんが、その始まりは明治44年というから、驚きです。あくまでも木材運搬が目的の森林鉄道。それ以前は、川を使って木を流し海沿いの町まで運んでいたそうです。
 本格的に蒸気機関車が導入されたのが、かなり早い大正10年。蒸気機関車の大きさはとても小さく、その大きさは松山にある「ぼっちゃん列車」を思わせます。かわいい機関車が巨大な木材を運ぶのです。そして、この木材運搬用の鉄道は時代とともに人を運ぶようになりました。なんと「本軌道便乗は事故発生及び危害があっても総て補償はしません」といった条件、つまり「何が起きてもしらないよ」といった内容がついた切符を渡し人を運んでいたのだとか。そしてこの鉄道は村にとって重要な交通機関となっていったわけです。
 しかし、その鉄道にも終止符が打たれます。
昭和 30年代後半になると、全国的に車が普及。何処にでも乗り入れる事が出来、積み替えの作業がいらない。しかもコストがかからない。高度成長の時代、もちろん馬路村も例外ではありません。

 とうとう奈半利川(なはりがわ)のダム開発に伴ない、全線車道化が施され、この森林鉄道の長い歴史に幕が下ろされました。
この村に立ち寄ると、そんな歴史を至るところで見ることが出来ます。

 しかし、嬉しいことに、この鉄道は今でも2箇所で動きつづけています。一箇所は「丸山公園」。こちらは公園内を。そしてもう一箇所は「馬路商店街すこし北あたり」。こちらは川のすぐ脇を走ります。どちらも小さな機関車が客車を引いていますので、実際に乗って楽しむことも出来ます。

▲鉄道の面影を残す鉄橋も
 
■ごめん・なはり線開通

▲海岸沿いを走るごめん・なはり線
さて、そんな歴史のなか、2002年7月1日。つまりつい先日また新しい鉄道のニュースが飛びこんできました。今までバスを乗り継ぎ、高知から何時間もかけてやっと来ることが出来たこの馬路村も様変わりすることになります。 場所は、四国の真中を南北に抜けた南側、「後免」駅より海沿いに「奈半利」まで抜ける「ごめん・なはり線」の開通です。実際には「高知」始発となりますので、飛行機や鉄道を使って遠くから楽に来られるようになりました。

▲高架橋からの眺めはすばらしい
この「ごめん・なはり線」は四国の南側海沿いの高架橋を走りつづけるため、その眺めはすばらしく、海水浴場も近いため、これから一つの「スポット」になりそうな鉄道です。この日はあいにく台風の後のため、海が茶色いのですが、普段ならば澄んだ青い海を臨むことが出来ます。
▲安田駅周辺
この馬路村に向かうには途中の「安田」駅で降り、バスまたはタクシーで馬路村へとなります。駅を降りた途端、周りになにもなくバス停すらない・・・とびっくりしましたが、聞いてみればこの付近バス停がなく、何処でも乗り降り自由なのだそうで、あっても敢えてしっかりしたバス停ではないとか。「バスが来たら手を挙げて止めてください」とのことでした。
私達は時間が無く、バスを待つ時間も惜しいので、タクシーを呼んでもらうことに。所要時間はタクシーで30分程度。料金は小型で\5,000弱というところでした。距離としては長いのですが、信号が無い分少々安くなります。三人ぐらいの移動であれば、もしかしたらタクシーのほうが安いかも・・・・
安田駅からは細い道なのでちょっと不便であるものの、この不便さがなかなか面白い。道幅が狭いだけにスピードが遅くなるし、見所が増えていく。街の雑踏を忘れる瞬間でもあります。見る場所は道沿いにいくらでもあるので、バスでもいいものの、説明を聞きながらタクシーで色々な場所に寄って馬路村まで行くほうが楽しいかも知れません。そのときにはおしゃべり好きな運転手の小型タクシーであれば大当たり。楽しい旅行になります。(^m^)でも運転手は選べない。・・・ですね
 
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